不合格:理由は年齢?55歳主婦、群馬大を提訴

医学部医学科に入学するのに年齢制限を設けるのは不当か? という問いなら、それはたぶん"NO"だ。実際に「平成○年3月以降に高校を卒業したもの」という言い方で、年齢制限を設けている大学もあるから。
何故年齢制限を設けるのかは、いくつか理由があると思うけど、最たるものは「年取ってから始めるもんじゃないから」だろうと、あたしは考える。
覚えることは年々増えるし、卒後研修が必修化されたおかげで体力を求められない診療科を希望する人も外科・救急も必ず回らなくてはいけなくなった。まったくのストレートで来ても25歳からこのスケジュールをこなすのは結構しんどい。それを55歳で入学して、60歳から臨床実習して、62歳からスーパーローテだなんて、正直いってあり得ない。
もっと言うと、ストレートで卒業できたとして、現行制度でいくと彼女が保険診療可能となるのは64歳から。2年働いたら公立病院では定年退職の歳になってしまう。医師免許に年齢制限はないから死ぬまで医者でいることはできるが。
法人化されたとはいえ群馬大学だって国からの補助を受けているはず。てことはそこで学ぶ学生は国からのお金で、元を辿れば税金で育てられていくわけだ。同じ医者を育てるなら、卒業後長く社会に貢献できるより若い医者を育てるのが効率がいい、とも言えなくは無いか?

まぁそんなわけで不合格もいたしかたないんじゃないの?とあたしは思う。
医学を学びたいだけなら別に医学部じゃなくたって学べることはたくさんあるし。
医学部じゃないとできないことも勿論たくさんあるけど、なんで今更医学部なのか、あたしはそれを訊いてみたい。